どうも‼
今回の書籍は
OPENNESS(オープネス) 職場の「空気」が結果を決める
です。
第2章 オープネスとは何か
こちらをまとめていきます。
まず、『オープネス』に対して誤解されないように記載します。
※「オープネスは高ければ高いほどいい」というものではない。
※「オープネスが高い組織=フラットな組織」ではない。
※「風通しのよさ」は従業員数ではほとんど決まらない。
このことを、認識した上でお読み下さいm(__)m
結論から言うと、オープネスとは
現代のビジネスシーンの変化を
象徴するコンセプトです‼
これを組織戦略の文脈に具体的に落とし込むと、3つの要素で決まると、著書では定義しています。
① 経営開放性
② 情報開放性
③ 自己開示性
① 経営開放性
経営と現場で、どれだけ関係がオープンになっているかを指します。
具体的には
・経営メンバーの顔と名前を考えを現場メンバーがどれだけ理解しているか。
・反対に、経営メンバーがどれだけ現場メンバーの顔と名前を直接知っているか。
・経営陣は自分のバックグラウンド(過去の失敗体験や創業の背景など)をオープンにしているか。
・現場が経営陣に対して、ダイレクトに意見や質問を述べる機会が年間にどれくらい、何時間あるか。
このような項目で測ることができます。
例えば、経営開放性の高い組織では、従業員は
「なぜ、経営陣が今の会社を経営しているのか」
「何を”個人的に”大事にしているのか」
「今、経営陣が何に最も時間を使っているのか」
このことがわかっています。
一方、経営開放性の低い組織では
「社長が何をやっているのか」
「経営をやっている”個人的な”理由は何か」
「どんな領域に最も集中したいと思っているのか」
このことがわからない。
これが、経営開放性です。
② 情報開放性
社内の情報に対するアクセスのしやすさを指します。
・自分の業務を進めるうえで、意思決定に必要な情報に望めば”簡単に””誰でも”アクセスできるか。
・もしも直属の上司からの意見が「納得できない」とき、その上の上司や経営陣などから、ミッションの意図や目的を直接聞くことができるか。
・自分が述べたい意見や質問などを、上司や異なる部署の人にぶつけるとき、クローズドな場所でなく、公開された場所で行うことができるか。
このような項目で測ることができます。
情報開放性の高い組織では
従業員は「自分が決めるべきこと」に対して
少しの労力で必要な情報を手に入れることができます。
あるいは、
「上司からの情報が何かの意図や悪意を持って
歪められて伝わっている」と感じた時に、情報の大本である人物に、意図を直接聞くことができます。
一方で、情報開放性の低い組織では
「与えられた情報」だけをもとに意思決定を行い、それ以上の情報を取りに行くことをそもそも求められない。
あるいは、
事業部を越えた質問や意見をすると「それはキミのテリトリーではないから」という言葉が返ってくることに加え、ハラスメントや不正など致命的な問題が発生したときでも、部署内での握りつぶしが発生しえます。
これが、情報開放性です。
③ 自己開示性
従業員のうち、どれだけの人が、ありのまま自分の才能を表現しても、他者から意図的な攻撃を受けないと信じているかを指します。
・ミーティングや議論の場において、立場や肩書に関係なく、出席者のうち何割の人間が、自分の意見を自由に出せると感じているか。
・自分がやりたいプロジェクトや業務があったとき、どれだけの割合でその意思を表明することができるか。
・所属する社員のうち、何割の人間が「自分の才能や考えを表現しても、他者から意図的な攻撃
必要以上の批判を受けない」と信じているか。
このような項目でわかります。
自己開示性の高い組織では
「立場や肩書」の影響が相対的に低く、自分の考えや意見を発現することに対し、プレッシャーがなく、社内で挑戦したい業務があったときに手を上げやすい。
また、本人が望むのであれば、同僚にプライベートの話や相談なども気軽にできます。
一方で、自己開示性の低い組織では
働く人は「機械的に働くこと」を求められます。
感情を出すことに躊躇し、自分の意見よりも組織の意見を重視します。
また、自分がやりたい業務や担当したい仕事があっても、手をあげることは自らのキャリアにマイナスになる可能性があり、個性は求められておらず正しいプロセスで進めることを求められます。
これが、自己開示性です。
これらが、オープネスを決定している
「経営」「情報」「自己」の3つの要素です。
もともと日本は「本音と建前の国」と言われています。
本音ではAと思っていても、建前でBと言います。
こういう状態は
「オープネス」が低いです。
なぜなら
真の情報がオープンになっていないからです‼
つまり、嘘や隠ぺいが発生しうるし
ダイバーシティ(多様性)を生みずらいのです。
ここで、実際に「オープネス」は、経営にどれだけのインパクトがあるのか、関連する情報を見ていきます。
平成の30年間で時価総額を、大きく伸ばした上位10社と減らした10社について、比較したデータがあります。
このデータでわかることは、時価総額を大きく伸ばした企業は
「風通しのよさ」
「20代の成長環境」
「社員の士気」
といった項目で数値が高い。つまり、
「職場の空気」の満足度が高い
ということが言えます。
反対に減らした企業は、これらが低いのです。
では、企業にとって外してはいけないポイントというのは何でしょうか?
それは
「風通しのよさ」
「人事評価の適正感」です。
「風通しの良さ」は、従業員が感じる意見の言いやすさ、職場環境の心地よさ、人間関係の良好さを指します。
「人事評価の適正感」は、従業員がどれだけ人事制度に対して妥当だと感じているかを指します。
データでみると、
これらが低い企業で
「社員の士気」が高い企業は
ほとんどないのです‼
ここで「待遇面の満足度」でも同じなのでは?
と思われる方もいるかもしれないが、それは違います!
じつは「待遇面の満足度」と「社員の士気」の相関はそれほど高くないという意外な事実もあるということも、データから見て取れます。
なので、もし、十分な給与を準備できない際に、経営者がより大切にすべきなのは
「風通しのよさ」
「社員の相互尊重」
「20代の成長環境」
の3つを高めることが大切です‼
これらを高めることができれば、従業員に長期的にできる限り気持ちよく働いてもらうことができるのです。
そして、『オープネス』は
優れた戦略と対になって
初めて動き出します。
オープネスが高い状態は、グレートカンパニーの「必要条件」であって「十分条件」ではないので、優れた戦略も必要になります。
なので、オープネスは
・事業環境が変化するタイミング
・売り上げが好調で、さらにそれを伸ばすタイミング
・反対に売り上げが縮小し、組織のダウンサイジングが必要なタイミング
以上のようなタイミングでこそ、真価を発揮します。
最後に
オープネスが低い状態で成り立つ組織があります。
それが、ワンマン経営の会社です。
ワンマン経営の場合、オープネスが仮に低くてもカリスマ経営者の鶴の一声で組織は動きます。
しかし、カリスマ経営者も次第に歳をとり、どこかでバトンタッチが必要になります。
問題は、次の経営者に代替わりした時に顕在化しやすいのです。
それは、組織のなかには3つの罠が蔓延しているからです。
それは次の章で述べます<(_ _)>
これが、第2章のまとめになります。
皆様のお勤めしている会社は「オープネス」高いですか?それとも、低いですか?
次回は
第3章 オープネスをどう高めるか
です。
オープネスを高めるためには、具体的にどんなことに気をつければいいのか!
3つの罠とは何かを、詳しく見ていきます!
ではまた(@^^)/~~~
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