どうも‼カニコロです(^▽^)
今回の書籍は
OPENNESS(オープネス) 職場の「空気」が結果を決める
です。
第3章 オープネスをどう高めるか
こちらをまとめていきます。
そもそも組織論というのは、散々語りつくされてきました。
ですが、なぜ、すべての組織が偉大な企業になりえないのでしょうか?
なぜ、理屈通りに物事が進まないのでしょうか?
オープネスの文脈で言うならば、人はオープネスが大事だということを理解していても、それが高まらないのはなぜか?
この章では、このことについて考察していきます。
結論から言うと、オープネスを邪魔する罠は以下の3つです。
① ダブルバインド
② トーション・オブ・ストラテジー(戦略のねじれ)
③ オーバーサクセスシェア
これらが、自分の会社、チームで「オープネスを高めよう!」と思ったときに、構造的に発生しやすい罠になります。
① ダブルバインド
直訳すると「二重拘束」
人間が相手から異なる2つの命令をされ、それらの間で心に葛藤や矛盾を抱えることによって、自由な意思決定ができない状態になってしまうことを指します。
典型的な例は、言葉上は「若手を尊重する組織への移行」と言いながら、実際には全く権限移譲が行われないケースや上司が「自由にやってほしい」と口では言いながら、何かあると、強烈なマイクロマネジメントを行うといったケースがわかりやすいと思います。
このとき、組織はダブルバインドの状態に陥っています。
ダブルバインドの難しいところは「意図せぬ形」で起きることです。
なぜなら、ダブルバインドを起こしている側に悪意がないからです。
【対策】
「何でも相談してほしい」と言いながら、忙しくしている上司の場合
本当に「何でも相談してほしい」と思っているが、単純に物理的に時間が取れないだけのケースも多い。
このように、意図せぬ形でダブルバインドが起きている場合はリーダーが「空気や相手の気持ちを理解する能力」が弱いケースもあります。
もし、自分自身やリーダーが「そうかもしれない」と思った場合
該当しないかを話し合ったほうが良いです。
※反対に、上司が悪意を持ってダブルバインドを行っているなら、その組織からは、最悪の職場なので、一刻も早く抜け出したほうが良いです‼
② トーション・オブ・ストラテジー(戦略のねじれ)
トップから伝えられた戦略・事実がレポートラインにのっとって報告されるうちに、少しずつねじれ、本来の意図とは全く違う形で現場におりてくることを指します。
伝言ゲームを想像すれば、わかりやすいと思います。
トーション・オブ・ストラテジーの根深いところは大きな組織になると、必ずと言っていいほど「戦略わかったふり○○」が現れることです。
この「戦略わかったふり○○」とは、メンバーからの質問に対して、よくわかっていないにもかかわらず、自分の解釈を加えて説明しようとする人のことです。
本当は、その時点ではわからないことがあっても、自分の解釈を加えて答えようとするので、戦略や事実は大きくねじれて伝わります。
トーション・オブ・ストラテジーの問題点は、組織のオープネスを構造的に下げ続けてしまうことにあります。
なぜなら、現場のメンバーからすると、伝言ゲームで歪められた情報が常に伝わっているため、経営者の言うことと現場で見聞きすることに必ずズレが生じてしまいます。
しかし、その間にいる「戦略わかったふり○○」は解釈を入れることに自分の価値を見出すため、ズレが修正されないまま放置されてしまいます。
結果、現場の人々は「経営陣は嘘をついている」「情報がオープンになっていないと、感じてしまう傾向にあります。
しかもこれは、残念ながら「戦略わかったふり○○」がいる限り一向に改善することはありません。
【対策】
1. 経営陣と現場のメンバーとの直接のコミュニケーションを増やすこと
ねじれは、人をまたげばまたぐほど発生してしまうので数字や目標などの「解釈が同じ情報」はレポートラインにのっとって情報を伝達させ、戦略やビジョンなど「解釈の違いが発生しうる情報」は直接のコミュニケーションもしくは現場の声を直接、実名で吸い上げる機会をつくることが有効です。
2. 時間差をなくすこと
戦略というのは通常、超長期的の視点と超短期的の視点の組み合わせでできていることが多い。
超長期とは、5年・10年・30年100年レベルの時代の変化を読みながら戦う方向性を決めるビジョンのようなものを指します。
一方で、ビジネスはリアルタイムで動いていくため、現実的には1週間単位で変わっていくことも多く、超短期の話を従業員と密に共有できるかも、極めて重要になります。
経営陣は、リアルタイムの情報を従業員に伝えるタイムラグを減らすことで、戦略の後戻りを防ぐことができます。
③ オーバーサクセスシェア
「成功の情報だけ」をたくさんシェアしてしまうことです。
例えば、組織やチームがオープネスを高めるとき、最初に行うのは「成功事例シェア」や「情報公開」のことが多い。
これらは、組織の第一歩としては正しいアクションですが過度にしすぎると、組織のオープネスは下がってしまうのです。
事業を行っていれば、必ず「失敗」も起きるし「負けること」もありえます。
ですが、この失敗や負けをシェアせずに、成功事例のシェアだけを行うと「成功=絶対善」となり、失敗がけっして許されない組織風土が形成されてしまうのです。
【対策】
最も効果的で、ドラスティックに成果がでるのは
社長やリーダーが自分たちの、そして組織の失敗をどんどん開示することです‼
企業や事業には、必ず失敗や間違いが存在しているので、それを定期的に公開し、シェアすることで、オープネスは高まります。
ちなみに
成功事例のシェアは、成功した理由を横展開し、事業効率を高め、メンバーのモチベーションをあげること。
失敗事例のシェアは、組織のオープネスを適切に保つことにあります。
以上が、オープネスを邪魔する3つの罠とその取り除き方です。
これらをふまえ、経営者やリーダーは具体的な施策を行っていくわけですがこちらは、著書にまとめたものがあるので、画像を掲載します。
(見ずらくて、すみませんm(__)m)
最後に
働きがいのある会社をつくるにはどうすれば良いのか?
これは経営者だけの問題ではなく、リーダーやマネージャーなどすべての働く人が本来的に意識しなければならない論点です。
働きがいのある会社をつくるには「以下の3つ全てを併存する環境を作り出すためにどうすればいいか」を考える必要があります。
・創造性を発揮しやすい環境
・再現性を発揮しやすい環境
・共感性を発揮しやすい環境
具体的には
・誰がやっても同じ業務を、いかにして気持ちよくやってもらうか?
・再現性の高い、プロセス業務を改善し続けるための習慣が設計されているか?
・最も付加価値の高い「つくる仕事をやる人物」に適切な報酬と裁量を与えているか?
この3つの論点すべてが重要だということです。
連続的に成長できている企業は
「創造性の高い人に気持ちよく働いてもらう仕組みがあるから」
ではなく
「誰がやっても同じ業務を楽しくする組織風土」と「プロセス業務を改善するための取り組み」を導入しているのです‼
以上が第3章のまとめになります。
次回は最後です。
第4章 オープネスをどう使うか
です。
ではまた(@^^)/~~~
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