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酒好き医師が教える 最高の飲み方 8-3

どうも‼カニコロです(^▽^)

 

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酒好き医師が教える 最高の飲み方

第2章 酒に負けないためのセルフケア 

こちらをまとめていきます。

酒焼けの原因は酒じゃない?カラオケにも要注意!

年末など、連日のように酒席に参加して、深夜・翌朝までのフルコースを楽しんでしまうと、翌日、声が出にくい、枯れているといった喉のトラブルを経験したことはないでようか!?

長年アルコールを愛飲した方に、独特の「しゃがれ声」の持ち主が多いように感じている方は多いと思います。

 そして、その原因を「酒焼け」つまり「アルコールで声帯がつぶれた」と信じている人は少なくないかもしれない。

 

こうした一般的に思われている「酒焼け」という言葉は、医学的見地から見て、実在するものなのだろうか?

 

確かに、ウイスキーなどアルコール度数の高い酒を飲むと、喉がチリチリと焼けるような感覚があるからなのか、飲酒後にハスキーな声になることを、昔から「酒焼け」と呼んでいます。

ですが、実際アルコールが声帯に及ぼす直接的な影響はありません!

 

声枯れに直接関係しているのは、主に喫煙であることが多く、クリニックを訪れる患者も例外ではありません。

 

声帯は、咽頭というところにあり、声帯の粘膜が振動することで声になります。

しかし、喫煙すると声帯の血管が収縮して血行障害が起こり、さらに低温やけどが加わることで声帯がむくんだり、変形したりします。

例えるなら『弦楽器の弦が不均一に太くたるんだ状態』となり、声が枯れるのです。

さらに、喫煙は乾燥を助長するため、喉にとっては最悪の環境を作り出してしまうのです。

 

美声を守るためには禁煙は必須!

非喫煙者であっても、酒席をはじめとして、副流煙を吸い込んでいることもあるので、声の出方やのどの調子には気をつけてくださいね。

 

しかし、『非喫煙者のお酒好き』も声が枯れるよ(-_-;)

と思った方もいらっしゃると思います。

 

これも、原因はアルコールではなく、別の主原因で声枯れを起こしている可能性があります。

 

まずは、日常的な飲酒によっておこることが多い逆流性食道炎

(強い酸性の胃液や胃で消化される途中の食物が食道に逆流して生じる食道の炎症のこと)

こちらによる影響です。

アルコールは、胃の中のものの逆流を防ぐ筋肉の動きを鈍くするうえ、胃酸の分泌を増やし、粘膜を傷つけることに加えて、声帯にも悪影響を及ぼし、声枯れを起こしやすくします。

 

次に、飲酒による『体内の水分不足』です。

アルコールにより抗利尿ホルモンが抑制されることで、尿の排出が多くなり、体が脱水気味になって喉も乾燥します。

また、血管内のアルコールは細胞から水分を奪う作用もあります。

しゃべりすぎでの声枯れも、乾燥が原因です。

ちなみに、酒のおつまみで塩分を取りすぎても、声帯がむくんで、声を枯らします。

 

そして、さらに最悪な原因が『飲酒後のカラオケ』です。

飲酒後のカラオケは声帯にとって、最悪な3大リスクを備えています。

それは

1.無理に自分の声よりも高いキーで歌うこと

2.振付しながら歌うこと

3.大声で会話

この3つです。

 

まず、無理に自分の声よりも高い声で歌うこと。

これは、単純に声帯を酷使することになるからでです。

 

次に、振付しながら歌うこと。

運動効果が加わると、呼吸量が増えるうえに、さらに大声で歌うと、乾燥を含めて声帯にダブルのダメージを与えます。

 

最後は、大声で会話すること。

カラオケの音量の影響で、いつも以上に大声で会話していると、それが声帯に負担をかけます。さらに、たくさん話をするときは口呼吸になり、声帯の乾燥がより強くなります。

 

ちなみに、エアロビのインストラクターなどは、運動と発声のダブルダメージによって、声を枯らす「声帯結節」といった疾患を抱えている人も多いそうです。

 

声帯を鍛えることはできないので、適量でこまめに水分補給して、カラオケに行く際は気を引き締めて?いきましょう!

 

飲酒中は「おしっこの色」をチェックしよう

お酒を飲み始め、杯が重なると、もよおしてくるのが尿意です。

じつはこの生理現象には、危険が隠されていることもあるといいます。

その「被災地」となる恐れがあるのが『腎臓』です!

 

お酒を飲んでトイレが近くなる理由は、アルコールによって脳下垂体にある抗利尿ホルモンが抑制され、必要以上に尿が出てしまうからです。

事実、ビールを飲んだ後の尿の量は、実際に飲んだ量の1.5倍にもなることがわかっています。

なので、アルコールの摂取は、体内の水分量を減らし、脱水状態を引き起こす危険性があります。

 

酔いが深まるにつれ、だんだんと喉が渇いてくるという経験をしたことがある人も、多いと思います。

このときに、水を取りすぎることも危険で、過剰に摂取すると、低ナトリウム血症を招き、虚脱感や食欲不振、悪心といった症状を引き起こすことがあります。

こういった事態を防ぐために、目安にしておきたいのが「尿の色の変化」です。

 

健常者の尿の色は、通常「濃い黄色」を帯びています。

大量に水だけを飲むと、尿の色は薄くなり、透明に近くなります。

一方、水分が補えないと、腎臓が通常のように働かなくなり、次第に濃い黄色の尿が出てきます。

さらに、尿の量が減ってきたら、脱水気味になりつつある恐れがあります。

 

腎臓は、体の解毒や尿を産生する機能というイメージだが『人体の生命維持の要』ともなる体内の水分保持をコントロールするという重要な役割を担っています。

それに加えて『塩分の調整』も行っています!

 

そうなると気をつけなければならないのが、一緒に食べるおつまみです。

 

アルコールだけでも脱水を進めるのに、塩分によるダブルパンチが加われば、渇きのスパイラルはさらに強まります。

 

これで体はどんどん水分を要求するわけですが、喉を潤すために水ではなくアルコールにさらに手を伸ばしてしまう…

ということです。

 

腎機能の慢性的な低下は、残念ながら、今の医学では戻すことはできないのが現状です。

なので、日ごろから注意してほしいのですが、アルコールをやめられないという方は、せめて「肥満・高血圧・タバコ」この3つに注意してください。

つまり、腎臓の衰えを最小限に抑えるには、生活習慣病対策がそのまま有効だと言えます。

 

腎臓のためを思うのであれば生活習慣病予防」と「適量」の努力をお願いいたします<(_ _)>

 

いつの間にか食べ過ぎる つまみが肥満の犯人

「お酒はたくさん飲みたい!でも、太りたくない」

日々、お酒を飲む方にとって気になるのが肥満だと思います。

脂肪肝」「糖尿病」「痛風」といった生活習慣病を抱えている人も少なくないのではないでしょうか。

 

「酒はエンプティカロリーだから太らない」

という説もあるが、飲み会が続くと、体重はしっかり増えています(-_-;)

そもそもお酒自体は肥満を助長するのでしょうか?

 

まず、お酒を純アルコールとして換算すると、1gあたり7.1キロカロリーになります。

ですが、このうちの70%は代謝で消費されます。

これが「アルコールはエンプティカロリー」すなわち『太らない』と言われる理由の一つです。

 

ですが、ビール・日本酒・ワインなどの醸造酒には糖質・タンパク質などが含まれており、たくさん飲めば、摂取カロリーも当然増えていきます。

なので、適量を守ることが大切です。

 

ちなみに、ダイエットはしたいがお酒はやめられない方向けに「200キロカロリーまでは飲んでもよし」とし、ビールなら中ジョッキ1杯、ワインならば3杯弱は許容範囲としています。

あとは、糖質オフ、プリン体ゼロのアルコール飲料を選んで飲むということです。

 

しかし、適量を守っても、現実には太ってしまう方はたくさんいます。

その理由は、おつまみです!

 

よくオーダーしがちなメニューとして

・鶏のから揚げ (3~4個 286キロカロリー)

・さつま揚げ(2枚 150キロカロリー)

・ポテトサラダ(200キロカロリー)

これらを頼んだとすると、ビールジョッキ1杯でも、合計すると836キロカロリーとなります。

その後も、ビール、日本酒などを頼み、最後の締めにラーメンを食べたら、かる~く3,000キロカロリー以上摂取してしまいます。

 

なので、お酒を楽しみたい、でも太りたくないというのであれば「1日の中でカロリーコントロールする」ことを食事で意識しながら習慣づけると良いです。

日常的にお酒を飲んでいる方は、とにかく『おつまみと合算でカロリーコントロールをすること』がカギになります。

 

ここで重要なのが、食事は抜かず、1日3食とること。

例えば、朝はフルーツ、昼は蕎麦など、どちらも軽くてもよいので、空腹時間を長くしないことが大事です。

空腹時間が長いと、夜の飲食で「ドカ食い」「早食い」の原因になり、結果的にカロリーオーバーになりやすいのです。

 

また、おつまみのカロリーを抑えるなら「蒸す」「煮る」「焼く」「水煮」といった油を使わない調理法の料理が望ましいです。

枝豆、トマト、キュウリとわかめの酢の物などの低カロリーのものや湯豆腐、イカソーメンといった脂質が少なく良質なたんぱく質を多く含むものがおすすめです。

 

とはいっても忙しい!

という方は、2~3日のサイクルをベースに調整するという方法もあります。

 

まずは、自分の体重に一定の基準を設け、毎朝、体重計に乗る習慣を身につけることです。

毎朝の計測で設定範囲を超えたら、2~3日間は脂質・糖質は極力控え、野菜と植物性たんぱく質を中心とした食事を心掛け『脂肪の貯金』を貯めない習慣を身につけることが欠かせないのです。

 

本当にお酒が好きで、一生飲み続けたいと思うのであれば、生活習慣病へと導かれるスパイラルを避けるため、日々の地道な努力が欠かせないのです。

 

 

以上が第2章のまとめとなります。

前回も書きましたが、項目ごとに分けてまとめておりますが、全部の項目を記載しているわけではないです。

他の項目も読みたい方は、ぜひ、ご購入ください<(_ _)>

 

次回は

第3章 飲んで病気にならないためのルール

です。

 

では、また(@^^)/~~~

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